記憶力でさえ金で手に入れる。危険な方法が裏で流行している At ひろまるネットワーク G.R.A.
4月 7th, 2012 by 古川 日呂之
記憶力でさえ金で手に入れる。危険な方法が裏で流行している.
表の世界には表のやり方があり、裏の世界では裏のやり方があって、表の世界で違反とされているものこそが裏側では実践されているというのはよく知られている。
「記憶する」というのは表社会では重要な儀式であり、記憶力の良い人は学校では尊ばれるので表社会ではいかに記憶力を高めるかが非常に関心のあるテーマであり続けている。
しかし、記憶力が良ければ、どこの世界にいても便利なことが多いので、夜の世界・裏側の世界に生きる人たちもまた記憶力を求めている。
たったの600円で、天才的な集中力を手に入れる
記憶力を高めるために何かしようということになったとき、表の世界に生きる人は、まっとうに勉強する。それしか知らないからだ。
ところが、裏の世界に生きる人は、記憶力でさえ金で手に入れようとする。
金で記憶力が手に入るのかと驚く人もいるが、「なるほど、記憶でさえ金で解決できるのか」と私が気がついたのはもう10年も前の話だった。
よくタイのレディーボーイ(性転換者)が夜な夜な遊びまわっているにも関わらず、流暢すぎるほど流暢な英語を延々と話していることがある。
「そんなに英語が流暢だというのは、昼間は相当勉強しているのかい?」と尋ねたら、「覚えるのは簡単よ。ヤーバー(タイの覚醒剤)を使って覚えればいいのだから」と彼女は答えたのである。
当時、ヤーバーはタイで200バーツ(約600円)ほどで手に入る安くどこにでもある違法ドラッグだった。
かつての覚醒剤は注射器を使っていたが、それを手軽に飲むだけで効く覚醒剤を麻薬組織が新規開発した。
タイではそれが爆発的に流行し、当時のタクシン内閣はこのヤーバー撲滅を政策の筆頭に挙げたほどの社会問題と化したのだった。
タイのヤーバーがそれだけ流行したのは、トラックの運転手が単調な夜間のドライブでも眠気に誘われることなく、激しい集中力でひたすら運転することができるからだ。
そして、レディーボーイの一部は、それを何と「勉強」に振り分けて流暢な英語を手に入れていたのである。
確かにヤーバーで手に入れることができる「あの劇的な集中力」で英語の勉強でもしようものなら、大変な効果があるはずだ。
オステオパシーとは何か
単なる遊び人の彼らが、中学・高校・大学と普通に勉強をしている日本人の学生をはるかに凌駕する。決して誰も言わないが、実はそれほどの効果が覚醒剤にある。
文字通り「脳が覚醒」する
もちろん、こんなことを書くと大批判にさらされるのは分かっているが、私の知る限り、記憶力を倍増させる最強の薬は「覚醒剤」である。
覚醒剤の「覚醒」という言葉の意味を、もう一度よく考えて欲しい。覚醒剤を使うと、文字通り「脳が覚醒」するのである。
「覚醒剤を使うと記憶力が低下して何も考えていない」という人もいるが、それは事実と違っている。
覚醒剤はシラフでは経験したことのないような猛烈な「集中力」を手に入れることができる。だから「覚醒」剤なのであり、覚醒の意味はよく考えるべきだ。
しかし、しょせん裏の世界の「手っ取り早い解決」は、「手っ取り早い崩壊」にもつながるのはいつものことで、覚醒剤もすぐに精神依存が生まれて記憶力が一時的に向上しても人生崩壊につながっていく。
かつて覚醒剤の副作用があまり知られていなかったとき、日本ではヒロポンだとか猫目錠だとか突撃錠だと言われて盛んに使われたことがあった。
徹夜の作業が続く軍人や爆弾を作っていた女工に国から支給されていたのだが、それはやはり「激しい集中力」が夜通し持続して働けたからである。
この覚醒剤でドーピングされた集中力で記憶作業(要するに勉強)をしていると、どれほど恐ろしいことが起きるか考えて欲しい。
疲れを知らぬ極端なまでの集中力で暗記作業を反復するのだから、記憶に定着しないほうがおかしい。
覚醒剤は「効く」のである。それも生半可な効果ではない。まさに記憶作業のための薬と言ってもいいほどの劇的な効果になる。
スマート・ドラッグも覚醒剤の一種
スマート・ドラッグのほとんどが覚醒剤の成分を使っていることや、認知症や注意欠陥多動性障害(ADHD)、睡眠障害の患者にも、それらの成分を使っている事実を知れば納得する人もいるかもしれない。
「デキセドリン」はアンフェタミンが成分である。「リタリン」はメチルフェニデートが成分である。
これらは国外では当たり前に売っており、欧米のアカデミックな現場では「愛好家」も多い。
アカデミックな現場とはぼかした言い方になった。具体的に言うと、学校関係者・研究者の間では、ということである。
デキセドリンやリタリンという薬の名前を聞いたことがある人もいるかもしれない。覚醒剤だと思われていないが、実は成分は覚醒剤の一種だ。
サイキックヒーラーになる方法
特に「リタリン」のほうはスマート・ドラッグの代表と言われる薬である。スイスのノバルティス社が出している。
製薬会社というのはなかなか悪辣な一面も持っていて、禁止されている薬をあたかも別のものにして別の効用を謳って再販売するようなダークサイド(暗部)を持っている。
どう見ても覚醒剤のようなものをリタリンとして販売するのも、そういった巨大製薬会社のビジネスライクな姿勢がよく現れている。
当然、リタリンをスマート・ドラッグとして使用することに批判も多い。しかし、使用者も多い。
集中力を維持させるという「覚醒効果」があまりにも強烈なので、多少の批判があっても使用者はモノともしないでこれを使う。
それだけ効いているということだ。それは効くだろう。覚醒剤なのだから。当然、副作用もある。しかし、使用者の多くは、「一度使ったら、手放せない」のである。
日本ではすでにリタリンが乱用されていて手に入りにくくなっていると言われている。
私がいちいち言わなくても、脳の拡張(ドーピング)にリタリンという一種の覚醒剤を利用していた人間がすでに膨大にいたということだ。
日本の入試制度ではカンニングは違法でも脳のドーピングは違法ではない。
彼らはリタリンを効果的に使えたのなら他人よりも有利に受験できたということになる。今ごろ卒業証書を手に入れて笑っている。
あの劇的な集中力
ところで、覚醒剤はよくセックスの薬だという人も多い。
なぜそう言われるかというと、覚醒剤を採ってセックスをすると、覚醒剤の効果で信じがたい「覚醒」と「集中」をセックスに向けるからである。
のめり込み、没頭し、集中し、覚醒し、疲れを知らずに追求する。もはや他のことは一切無にしてそこに集中するのである。文字通り、眼の色が変わる。
覚醒剤を使ったセックスを一度でも体験すると、もうそれなしには考えられないという状況になり、それで人々は転がり落ちるようにハマっていくのである。
「今この瞬間に集中せよ」と勉強にハッパをかける言葉があるが、覚醒剤を使うと、まさにその言語通りの「全身全力で集中した」状態になる。
覚醒剤を取って麻雀をやると、やはり24時間まったくブレることなく、完全なる集中力で勝負に没頭する。それが「覚醒剤」の「覚醒」たるゆえんである。
日本で覚醒剤(ヒロポン)が取り締まりの対象になったのは1951年だった。
それまでは東大や早稲田を受ける受験生はヒロポンを使って莫大な記憶の反復作業するのが珍しくなかった。
白色病変は白である理由
覚醒剤を使うことによって数日で英単語2,000語くらいは確実に記憶できると言う人もいるが、尋常ではない集中力のことを考えると、あながち嘘ではないようにも思える。
「あの頃の学生は優秀だった」と言われているが、覚醒剤がその優秀さを支えていた可能性もある。
アナボリック・ステロイドがボディービルダーの身体に劇的な変化を起こすのを私たちは知っているし、女性ホルモンの錠剤が男の身体を女性化させることも私たちは知っている。
ほんの小さな錠剤を飲んでいる人たちが、その錠剤でメタモルフォーゼ(変身)する。ドラッグが人間を劇的に変化させることを疑う人は現代人にはいない。
覚醒剤が記憶力を劇的なまでに増強させることも私は疑わない。
カフェインもかつては薬の一種だった
人間の意識は薬物によってどんなふうにでも変容される。
今、コーヒーや紅茶に含まれているカフェインは別に違法でも何でもなく、そんなものが何かの「効能」の役割を果たしていると思う人も少ないが、カフェインもかつては薬の一種だった。
コーヒーは薬と同じ扱いだったのである。カフェインも目を覚ます効能がある。そういった意味では「覚醒」させる成分があるとも言える。
ただ、あまりにも誰もがコーヒーを一般的に飲むようになって、耐性ができて効かなくなっているのかもしれない。
覚醒剤も耐性ができる。効かなくなるのでどんどん使用頻度が増えて、それなしには生きていけない依存症へと落ちていく。
そして、得たものより失うもののほうが大きくなっていく。
だから、覚醒剤がいかに人を「覚醒」させて信じがたい記憶能力を高めてくれるとしても、その代償はあまりにも大きい。
この薬が違法になったのはそれだけの理由がある。まして、覚醒剤は違法だから手にした瞬間に犯罪者と化すのだから、ますますワリが合わないものとなるのだ。
リタリンという脳のドーピング薬もまた効かなくなっていくし、依存症も発症する。劇的な効果を持つ薬は、あまりにもそのショックが強いので、容易に人を依存症にする。
ところが、そういった依存症があるといくら言っても、人間の能力を拡張させる「危険なまでの魅力」に引き寄せられる人間は間違いなくいる。
しかも、それは少数派ではなく、圧倒的な多数派でもある。
スマート・ドラッグを使ったための「副作用のリスク」と、使わないための「結果を出せないリスク」を秤にかける。
その結果、スマート・ドラッグのリスクをコントロールした方が得だと考える人間が出てもおかしくない。
人間の肉体や能力にレバレッジをかけた状態
スマート・ドラッグや覚醒剤やドーピングは、人間の肉体や能力にレバレッジをかけた状態だと言えば分かりやすい。
先物取り引きや為替取引でレバレッジをかけて勝負するようなギャンブラーなら、自分の肉体を使って能力を増強させるレバレッジ=ドーピングも受け入れそうな気がする。
もちろん、覚醒剤もリタリンも手に入れること自体がすでに犯罪行為だから、それを手に入れようとするのは浅はかだろう。
しかし、「脳に効く」と言われる物質や薬物でまだ違法ではないものが山ほどある。
そういった「次のもの」を求めてスマート・ドラッグ探しをする人間も出てきているし、そのうちの何かは実際に効くのかもしれない。
もし何らかの合法的なスマート・ドラッグが効いたら、もはやそこで受験の勝負は決定する。そのとき、カンニングくらいで大騒ぎしていた時代を懐かしく振り返るだろう。
ドーピングに成功した人間と普通の人間が勝負にならないのはオリンピックで証明されている。
合法的で、かつ脳を増強させるドラッグがあるのかどうかは知らないが、私は存在する可能性は否定しない。
どんな男でも勃起させるバイアグラのような薬から、成人の男を女に変身させてしまう女性ホルモンのような薬ですらあるのだから、「脳を増強させる合法的な薬」があっても驚かない。
むしろ、ないほうが不思議だ。
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